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歯周ポケット細菌叢のメタゲノム解析

リアルタイムPCRでは数菌種の検出しかできません。
メタゲノム解析では、数百種類の細菌を検出できるため、歯周ポケットの詳細な細菌構成を把握できます。
メタゲノム解析で検出される細菌のほとんどは、これまでの知識では説明できませんでしたが、谷口歯科医院での取り組みにより、少しずつその意味合いが分かり始めています。

 

歯周ポケットの病原性と細菌バランス

病原性が高い細菌叢

Red-complexはもちろんのこと、その他の重要な細菌が高い割合を示しています。
細菌の種類によって、症状の出方や進行スピードが変わります。

この状態で放置していると、やがて歯がグラグラし、歯周病で歯を失う可能性が高くなります。すぐにでも歯科医院で歯周病の診断と治療を受けて下さい。

また通常の歯周病治療では効果が得られにくい可能性があります。その場合は、歯周病学会のガイドラインに基づいて抗菌薬(抗生物質)を併用した治療が有効かもしれません。

病原性が中等度に高い細菌叢

Red-complexも増加することもありますが、それ以上に軽度の炎症を引き起こす細菌が増加しています。歯肉のむくみや歯磨き時の出血などが引き起こされます。細菌種類によっては重症化するリスクが高い場合があります。

抗菌薬はあまり有効ではありません。細菌バランスに応じた、適切な抗菌ジェル・うがい剤を使用するのが良いでしょう。改善が難しい症例もあります。

病原性が低い細菌叢

Red-compexのような細菌が検出される場合もありますが、問題を起こさないような細菌が多数を占めています。

積極的な殺菌は必要ないのではないでしょうか。プラークコントロールをしっかり行いましょう。

これまで病原性の高さは、プラークコントロールの不良で高くなり、歯磨きや歯石除去で低くなると考えられてきました。しかし、メタゲノム解析の応用によって、病原性つまり細菌の種類やバランスはそんな簡単には変わらないことが分かってきました。病原性を低くするためには、適切な抗菌薬や抗菌ジェルなどの補助が必要となります。

口内フローラに応じた抗菌薬や抗菌ジェルの選択に

一人ひとり細菌バランスは異なりますから、それに応じた抗菌薬や抗菌ジェルを選択すべきなのではないでしょうか。

また、抗菌薬には”抗菌スペクトル”というどんな細菌に効果があるのかという指標が有ります。
しかし、それは試験管の中で1種類ずつ調べた時の話です。 これからは”細菌叢”という細菌集団においてどのように効くかという新しい指標が必要になります。

 

 

抗菌薬投与による歯周ポケット細菌叢の変化

谷口歯科医院で、抗菌薬を併用した歯周病治療をしたときの細菌バランスの変化です。
病原性が非常に高かった細菌叢でしたが、治療により病原性が低くなっています。
右下の小さい円グラフで、青が多いほど治療後の予後が良い傾向にあります。

抗菌薬の併用療法でお口の中の細菌バランスがどう変化したかを調べられます。

Red-complexが減ることはもちろんですが、病原性のレベルがどの程度まで下がったのか確認できます。

治療後に炎症が再発する可能性もあります。細菌叢を把握しておけば、どの細菌が再び増えて再発したのかが明確になり、その後の対処法にも効果的です。

 

ただし。抗菌薬の投与によりお口の中からは50~70種類の細菌が失われることになります。もちろん、失われる細菌の多くは悪い細菌です。しかし、今まで無視されてきただけであって、大事な細菌を失っているかもしれません。 安易な抗菌薬投与はできるだけ避け、ほんとうに必要な症例を見極めて用いるべきだと考えます。

 

 

 

メタゲノム解析では、細菌の種類やバランスを報告するものであり、病気の診断やどのような治療を推奨するかについては触れることができません。歯科医師とよく相談の上、治療方針を決定してください。細菌叢についてご不明なことがありましたら、谷口歯科医院までお問い合わせ下さい。
また治療内容よっては保険適用外になりますので、治療の際には歯科医院の先生とよく相談してください。MetaDentProjectでは自由診療を推奨しているわけではありません。